8.7. ADSL の設定(RP-PPPoE)

Turbolinux Client 12.5 で ADSL を使用する際の設定方法を解説します。ADSL の接続方法としては ADSL モデムにブロードバンドルーターを接続し(あるいは両社の機能を 1 つで併せ持つ機器もあります)、ルーターへコンピュータを接続するという形態と ADSL モデムに直接コンピュータを接続する形態があります。前者の場合は、ここでの設定は不要です。デフォルトのまま DHCP を有効にしておくだけで接続できます(詳細は 項8.3 を参照)。後者の場合、Turbolinux Client 12.5 側で PPPoE(PPP over Ethernet) 認証を行うソフトウェアが必要になります。そのためのソフトウェアが RP-PPPoE です。

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ADSL を利用する場合、通常プロバイダから ADSLへ接続する機器として PPPoE クライアント機能を備えた ADSL アクセスルーターか、単なる ADSL モデム のどちらかが供給されます。ADSL モデムの場合にここでの設定が必要になります。さらに ADSL アクセスルーター接続の場合は、PPPoE クライアント機能だけでなく、ルーター自体が、NAT/IP マスカレード、DHCP サーバー、スイッチングハブ、ファイアウォール設定などの機能を備えているため、複数のコンピュータでも簡単にインターネットへ接続することができます。それに対して ADSL モデムに直接コンピュータを接続した場合は、Turbolinux Client 12.5 側で、IP マスカレードやファイアウォールの設定なども行わなければなりません。そのためには TCP/IP ネットワークの知識や iptables の設定方法にも精通している必要があります。

8.7.1. RP-PPPoE の設定

RP-PPPoE を起動するには、パネルの から "インターネット" -> "インターネット接続(ADSL / 光ファイバー)" を選択します。root のパスワードを要求される場合は入力してください。以下の「RP-PPPoE」画面が表示されます。

設定を行うには、[新規]ボタンをクリックします。初回起動時やまだ設定を行っていない場合は、RP-PPPoE を起動すると同時に以下の画面も表示されます。

4つのタブがありますので、各タブをクリックしながらすべての項目を入力してください。"基本設定" タブでは以下の項目を設定します。

表 8-2.

項目説明
接続名わかりやすい名前を任意に入力することができます。通常はプロバイダ名などを入力するとよいでしょう。複数のプロバイダと契約している場合には、ここで設定した名前を切り替えて接続することができます。
ユーザ名ADSL にログオンする際のユーザー名を指定します。プロバイダから提供されるユーザー名は、通常 xxx@yyy.zzz という形式になっていますので、@ より前の xxx を入力します。
ネットワーク名ADSL にログオンする際のネットワーク名を指定します。プロバイダから提供されるユーザー名は、通常 xxx@yyy.zzz という形式になっていますので、@ より後の yyy.zzz を入力します。
パスワードADSL にログオンする際のパスワードを指定します。ADSL プロバイダから提供されたパスワードを入力します。

"NIC と DNS" タブでは以下の項目を設定します。

表 8-3.

項目説明
イーサネットインターフェース名ADSL モデムに接続している Ethernet カードのインターフェース名を指定します。[...]をクリックすると、指定可能なインターフェース名が表示されます。
DNS 設定DNS サーバーの指定方法を選択します。接続時に DNS サーバー情報が自動的に送られてくる場合は "From Server" を、手動で設定する場合は "Specify" を、すでに /etc/resolv.conf で DNS サーバーの設定を行っている場合など、ここでは指定しない場合は "Do not Adjust" を選択します。
プライマリ DNSADSL プロバイダより提供されたプライマリ DNS サーバーを指定します。上記 "DNS Setup"で Specify を選択した場合のみ指定可能です。
セカンダリ DNSADSL プロバイダより提供されたセカンダリ DNS サーバーを指定します。上記 "DNS Setup" で Specify を選択した場合のみ指定可能です。

"オプション" タブでは以下の項目を設定します。

表 8-4.

項目説明
root 以外のユーザーの使用を許可通常、ADSL への接続/切断の操作は root ユーザーのみ行えますが、これを一般ユーザーでも行えるようにするには、この項目を選択します。
Use synchronous PPP同期 PPP 接続を使用する場合に選択します。同期 PPP 接続が使用可能かどうかは ADSL モデム、または ADSL プロバイダが対応しているかどうかにもよります。不明な場合は ADSL プロバイダに直接問い合わせてください。また、接続がうまくいかない場合はこの設定を変えて試してみてください。
ファイアウォールファイアウォールの設定を行います。現在設定を行っているコンピュータだけを ADSL に接続する場合は "Stand-Alone" を、ルーターとして動作させる場合は "Masquerading" を、ここでは何も設定しない場合は "None" を指定します。

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"Stand-Alone" または "Masquerading" を選択した場合、RP-PPPoE はネットワーク接続後、それぞれ /etc/ppp/firewall-standalone と /etc/ppp/firewall-masq スクリプトを実行します。これらのファイルには、iptables を使用したごく基本的なファイアウォール設定が記述されています。パケットフィルタリングに詳しいユーザーの方はここでは "None" を選択して別途 iptables を使用したパケットフィルタリングの設定をされることをお勧めします。

"高度な設定" タブでは以下の項目を設定します。

表 8-5.

項目説明
サービス名特にプロバイダからの指示がなければ何も指定する必要はありません。
AC 名AC(Access Concentrator) 名を指定します。特にプロバイダからの指示がなければ何も指定する必要はありません。

設定完了後、[OK]をクリックします。設定した内容を再び確認、または編集したい場合は、"Connection" から該当するコネクション名を選択し、[プロパティ]ボタンをクリックします。設定を削除するには、[削除]ボタンをクリックします。

これで、設定は終了です。ADSL に接続するには[接続]ボタンを、切断するには[切断]ボタンをクリックします。