第 39章LVM2(Logical Volume Manager Version2)

39.1. LVM2 の概要

LVM(Logical Volume Manager:論理ボリュームマネージャ)は、カーネル 2.4 からサポートされた強力なディスク管理機能です。カーネル 2.6 では根本的な設計の見直しが行われ、LVM2(Logical Volume Manager Version2)へとバージョンアップしています。LVM を利用すると物理的に複数のハードディスクをグループ化して 1 つの論理的なディスクであるボリュームグループを形成することができます。SCSI、IDE などのインターフェースに関係なく仮想的なディスクを作成することができますので、大規模なシステムにおいて容易なディスク運用管理が可能になります。複数あるそれぞれの物理ディスクの一部のパーティションだけをお互いに結合させて 1 つのディスクに見せかけることもできます。例えば、/dev/hda5(5GB)、/dev/hdb6(5GB)、/dev/sda2(5GB)の 3 つのパーティションが空いているシステムでは 15GB の新たな仮想ディスク(フィジカルボリューム)を作成することができます。そして、その仮想ディスク中に複数のパーティション(ロジカルボリューム)を作成できます。作成したロジカルボリュームのサイズ変更は容易に行えますので柔軟なディスク運用が可能となります。また、LVM を利用するもう 1 つのメリットは、LVM がスナップショット機能をサポートしていることです。スナップショットを使用すれば、ある時点のファイルシステムの状態を保持することができ、システム稼動中であってもファイルシステムのバックアップが可能です。

通常、LVM の設定はコンソール上でコマンドを実行することにより行いますが、Turbolinux 11 Server では、インストール時のパーティション設定で、LVM の設定を行うことも可能です。ここでは、Turbolinux 11 Server のインストール後に LVM の管理コマンドを使用してロジカルボリュームを作成するための手順、および基本的なディスクの運用管理について解説します。LVM2 では、物理デバイスと論理ボリュームとのマッピングをより抽象化する Device-Mapper と呼ばれる機構が実装され、内部的な仕組みは大きく変更されていますが、ユーザーインターフェースとなる管理コマンドは、LVM1 と大きな違いはありません。LVM2 の管理コマンドは、必要に応じて Device-Mapper を呼び出すことにより論理ボリュームの設定や管理を行います。