3.6. インストール先の設定

Turbolinux 10 Server をインストールするパーティションの設定方法を選択します。以下 3 つの方法から選択することができます。

自動パーティション設定

インストーラが自動的にパーティションの設定を行います。ただし、自動パーティションを選択すると既存の Linux 用パーティションを全て削除し、自動で新規パーティションを作成します。削除したくないパーティションが存在する場合は、自動パーティション設定を選択することはできません。なお、Windows のパーティションは削除されずに残ります。インストーラが設定したパーティション構成は 項3.13 で確認することができます。

TFDisk

これが、インストーラのデフォルトです。TFDisk は、グラフィカルなインターフェースでマウスを使用しながら直感的にパーティションの設定を行うことができるツールです。通常は、TFDisk を選択し、手動でパーティション設定を行います。

ティップ

上級ユーザー向けに fdisk や parted を使用することも可能です。また、ソフトウェア RAID の設定も可能です。

ループバックインストール

ループバックインストールについては 付録B を参照してください。

これ以降は、TFDisk を使用したパーティションの設定手順について解説します。

3.6.1. TFDisk を使用したパーティション設定

TFDisk を選択すると以下の画面が表示されます。

この画面を操作することで、新規パーティションの作成、既存パーティションの一部更新、削除等が行えます。

注意

TFDisk で定義したパーティション設定が実際にハードディスクへ反映されるのは、パッケージをインストールする直前です。それまでは[再読み込み]ボタンをクリックし、もとの状態へ戻すことができます。

複数の IDE ハードディスクが搭載されている場合は、/dev/hda、/dev/hdb... と接続されたハードディスクの数だけタブが表示されます。SCSI ハードディスクの場合は /dev/sda、/dev/sdb... と表示されます。タブを切り替えることで、各ハードディスクのパーティション設定が行えます。この例では、/dev/sda と /dev/sdb の 2 台の SCSI ハードディスクが接続されています。/dev/sda と表示された青いバーが、そのハードディスクを示しています。

DOS Free と表示されたグレーのバーは、ハードディスクの空き領域を示しています。したがって、このハードディスクには、ひとつもパーティションが作成されていないことが分かります。すでにパーティションが存在する場合は、既存のパーティション構成が以下のようにグラフィカルに表示されます。

新たに、Turbolinux 10 Server をインストールするために、既存のパーティション情報をすべて削除するには[全て削除]ボタンをクリックします。また、ハードディスクを示す青いバーをクリックすると、ハードディスクの情報が表示されます。

Fdisk や Parted を使用してパーティションの設定を行う場合は、表示されたボタンをクリックすることで各ツールを起動できます。

ティップ

Fdisk と Parted は従来から Linux で使用されているコマンドベースのパーティション作成ツールですが、通常、これらのツールを使用する必要はありません。これらのツールを使い慣れているユーザーのみご利用ください。

3.6.1.1. パーティションの新規作成

ハードディスクの空き領域に新規パーティションを作成する手順を示します。

ティップ

ソフトウェア RAID の設定を行う場合は 付録D を、LVM の設定を行う場合は 付録E をあわせて参照してください。

Turbolinux 10 Server をインストールするには、最低でも /(ルート)ディレクトリをマウントするパーティションとスワップパーティションと呼ばれる 2 つのパーティションが必要です。新規パーティションを作成するには、DOS Free と表示されたバーをクリックします。

[パーティションの追加]ボタンをクリックします。

システムが確実に起動するように /boot パーティションの作成を勧めるダイアログが表示されます。

注意

/boot ディレクトリには、Linux カーネルや Turbolinux 10 Server の起動時に使用されるファイルが格納されます。昔の PC/AT 互換機の中には、起動時にハードディスクの 1023 番シリンダ(約 8GB)までしかアクセスできないという BIOS の制限により、それ以降のパーティションに Linux をインストールしてしまうとブートローダーが OS を起動できない可能性があります。そのために、ディスクの先頭領域に小さな /boot パーティションを作成し、この問題を回避することがあります。しかし、最近のコンピュータであれば、ほとんど問題になることはありませんので、必ずしも作成する必要はありません。

[OK]ボタンをクリックします。以下のダイアログが表示されます。

このダイアログで作成するパーティションの設定を行います。

パーティションタイプ

このプルダウンリストでは、パーティションのタイプを選択します。パーティションタイプの概要は以下のとおりです。

表 3-1. TFDisk - パーティションタイプ

Linux ext3Ext2 にジャーナリング機能を追加した Ext3 ファイルシステムのパーティション
Linux ext2一般的に Linux で利用されている Ext2 ファイルシステムのパーティション
Linux スワップスワップ領域用のパーティション
Linux RAIDRAID 用のパーティション
MSDOS VFATWindows 9x/Me などで利用されている FAT32 ファイルシステムのパーティション
DOS 拡張領域拡張パーティション(作成可能な基本パーティションは 4つという制限があるため、それ以上のパーティションを作成するには拡張パーティションを作成する必要があります)
Windows NTFSWindows NT/2000/XP で利用されている NTFS のパーティション
フィジカルボリュームLVM のボリュームグループを構成するパーティション
Reiser FSジャーナリングファイルシステムである ReiserFS のパーティション
Raw I/ORAW デバイス用のパーティション(データベースを使用する場合などに利用されることがあります)
JFS FSJFS ファイルシステムのパーティション。IBM の JFS(Journaled File System) をLinuxへ移植したファイルシステムです。
XFS FSXFS ファイルシステムのパーティション。SGI の UNIX OS(IRIX)で利用されているファイルシステムを Linux へ移植したものです。

マウントポイント

このプルダウンリストではマウントポイントを選択します。マウントポイントの概要は以下のとおりです。

表 3-2. TFDisk - マウントポイント

/boot/boot パーティションには、カーネルや Linux が起動するのに必要なファイルが格納されます。なるべくディスクの先頭に別途作成することをお勧めします。
// パーティションは、ルートディレクトリをマウントするパーティションで必ず作成する必要があります。
/home/home パーティションには、ユーザーのホームディレクトリが作成されます。別途作成することをお勧めするパーティションです。
/usr/usr パーティションには、RPM パッケージやその他ソフトウェアなどが格納されます。別途作成することをお勧めするパーティションです。
/opt/opt パーティションは、多くの場合別途作成する必要はありませんが一部のアプリケーションなどで利用されることがあります。
/tmp/tmp パーティションには、一時ファイルが置かれます。動的にサイズが変更されるので、他のディレクトリへの影響を考慮して別途作成することをお勧めするパーティションです。
/var/var パーティションには、ログファイルやメール、印刷時のスプールファイルが置かれます。動的にサイズが変更されるので、他のディレクトリへの影響を考慮して別途作成することをお勧めするパーティションです。

注意

インストーラは、Windows で使用されている既存の VFAT、NTFS パーティションを検出すると自動的に、/mnt/windows0 や /mnt/winnt0 などのマウントポイントを作成します。インストール後の Turbolinux 10 Server は、このディレクトリから Windows のデータへアクセスすることができます。ただし、NTFS パーティションは、読み込みのみ対応しています。また、FAT パーティションへ書き込みができるのは、root だけです。

ティップ

リストにないマウントポイントを指定したい場合は、直接入力することができます。

容量(MB)

作成するパーティションのサイズを入力します。単位は MB です。

ここでは、/boot パーティションを作成します。そのままの状態で[OK]ボタンをクリックします。

作成した /boot パーティションが DOS Free バーの左に水色のバーで表示されます。パーティションの情報を確認するには、このバーをクリックします。

次に、スワップパーティションを作成します。DOS Free バーをクリックして表示される[パーティションの追加]ボタンをクリックします。以下のダイアログが表示されます。

ここでは、以下の項目を設定して[OK]ボタンをクリックします。

表 3-3. TFDisk - スワップパーティションの作成

パーティションタイプLinux スワップ
容量(MB)(例)1024

注意

スワップパーティションは、システムの障害時に LKCD(Linux Kernel Crash Dump)の Dump 領域として使用されますので、最低でも物理メモリ以上の容量を確保してください。ディスク容量に余裕がある場合は、多く割り当てることに問題はありません。

注意

インストーラは、ID が 0x82 である既存のスワップパーティションを検出すると、そのスワップパーティションをインストール後の Turbolinux 10 Server でも使用します。しかし、そのスワップパーティションが他の UNIX OS のために用意されたスワップパーティションである場合に不具合を起こす場合があります。したがって、デュアルブート環境を構築されている場合は、Turbolinux 10 Server がこのスワップパーティションを使用しないように無効にしておくことをお勧めします。そのためには、対象のスワップパーティションのバーをクリックすると表示される[swap領域を無効にする]ボタンをクリックしてください。

次に、ルートパーティションを作成します。同じように DOS Free バーをクリックすると表示される[パーティションの追加]ボタンをクリックします。

ここでは、残りのハードディスク領域すべてをルートパーティションとして作成することにします。以下の項目を設定して[OK]ボタンをクリックします。

表 3-4. TFDisk - ルートパーティションの作成

パーティションタイプLinux ext3
マウントポイント/
容量(MB)残りのディスク領域すべて(この例では 7593)

ルートパーティションを作成すると[次へ]ボタンがクリックできる状態へと変わります。作成したパーティション構成を確認し、インストーラの次のステップへ進みます。

3.6.1.2. パーティションの更新と削除

すでに存在しているパーティションの設定を変更するための手順を解説します。

既存パーティションの中から設定を変更したいパーティションをクリックします。パーティションの情報と[一部更新]、[削除]の 2 つのボタンが表示されます。[削除]ボタンをクリックするとパーティションが削除され DOS Free と表示された空き領域へと変わります。[一部更新]ボタンをクリックすると、以下のダイアログが表示されます。

パーティションタイプとマウントポイントを変更することができます。設定変更後、[OK]ボタンをクリックします。

ティップ

インストール後の Turbolinux 10 Server から既存のパーティションにアクセスしたい場合は、ここでマウントポイントを指定できます。

3.6.2. フォーマットするパーティション

パーティションは、確保しただけでは利用できません。選択したパーティションタイプでのファイルシステムを作成して初めて利用することができます。ここでは、フォーマットするパーティションを選択します。スワップパーティションは表示されません。

ハードディスクの不良ブロックをチェックする場合は、"フォーマット時に不良ディスクをチェックする" を選択します。フォーマットに要する時間は増えますが選択されることをお勧めします。

注意

フォーマットが実行されると、データはすべて削除されます。既存のファイルシステムにマウントポイントの設定をした場合など、フォーマットする必要のないパーティションは、選択が解除されていることを必ず確認してください。