■X Window System の設定(turboxcfg)
Turbolinux 10 Server でキーボード、マウス、ビデオカード、モニタの設定を行うには、X Window System 設定ツールである turboxcfg を使用します。turboxcfg は、接続されているビデオカードやモニタを自動検出して適切な値を設定しますので、多くの場合、デフォルト値を受け入れるだけで設定は完了します。
■ turboxcfg の起動
turboxcfg がビデオカードやモニタの検出を行うには、コンソールから turboxcfg を起動する必要があります。グラフィカルログインに設定している場合は、turboxcfg を起動する前に、以下のコマンドを実行してシステムのランレベルを 3 に変更する必要があります。
turboxcfg を起動するには、以下のコマンドを実行します。コンソールから turboxcfg を起動すると、デフォルトの表示言語は英語です。日本語で表示するには、miniuni コマンドを実行したあとに turboservice を実行します。
「turboxcfg へようこそ」画面が表示されます。
すでに X Window System の設定ファイル(/etc/X11/XF86Config)が存在する場合は、[設定変更]と[新規設定]のどちらかを選択できます。 /etc/X11/XF86Config が存在しない場合は、[新規設定]のみが表示されます。
[新規設定]を選択すると、全ての設定を最初から順番に行います。既存の /etc/X11/XF86Config ファイルが存在する場合は、/etc/X11/XF86Config.save としてバックアップされます。
[設定変更]を押すと、以下の「X Window System の設定」画面が表示されます。
この画面では、設定したいメニューを選択して、個別に設定することが可能です。[ステップ設定]を押すと、すべての設定を順番に実行します。設定完了後、[保存して終了]を押します。turboxcfg での設定内容が /etc/X11/XF86Config ファイルに反映されます。
○ turboxcfg の起動オプション
turboxcfg には、いくつかの起動オプションがあります。オプションを確認するには turboxcfg の引数に --help を渡して実行します。
指定可能な option は以下の通りです。
| オプション |
解説 |
| --help |
指定可能なオプションのヘルプを表示します。 |
| --res <resolution> |
設定する画面解像度を指定して、turboxcfg を起動します。横長のディスプレイをご使用の場合などに使用します。 |
| --vesa |
VESA モードで起動します。カーネルがサポートするフレームバッファデバイスを使用して、グラフィックカードの設定を行います。 |
| -a |
自動設定モードで turboxcfg を起動します。turboxcfg がすべての設定を自動的に行います。 |
| -p |
現在の設定を表示します。 |
○ VESA(Video Electronics Standards Association)
ご使用のグラフィックカードをサポートするデバイスドライバが存在しない場合、グラフィックカードの VBE(VESA BIOS Extension)モードを利用して X Window System を利用できる可能性があります。VBE は、米 VESA(Video Electronics Standards Association)により策定されたグラフィックカード間の共通仕様で、多くのビデオカードが備えている機能です。カーネルがサポートしているフレームバッファデバイスを使用すると VBE モードでグラフィックカードを利用できます。つまり、フレームバッファデバイスを使用すると、XFree86 でサポートされていないビデオチップでも、X Window System を利用できる可能性があります。また、X Window System を利用しない場合でもカーネルのフレームバッファサポートを利用すると、コンソール画面により多くの文字を表示できるメリットもあります。通常は、VGA (Video Graphics Array)のテキストモード(80文字×25行、16色)で文字を表示します。しかし、VESA が定めた VBE モードを指定すると、それ以上の文字を表示することができます。VESA で定義されているモード番号は以下の通りです。
| 色数 |
解像度 |
| |
640×480 |
800×600 |
1024×768 |
1280×1024 |
| 256(8bit) |
769 |
771 |
773 |
775 |
| 32768(15bit) |
784 |
787 |
790 |
793 |
| 65536(16bit) |
785 |
788 |
791 |
794 |
| 約1677万(24bit) |
786 |
789 |
792 |
795 |
以下のように、このモード番号をカーネルのブートオプションとして指定します。
カーネルはフレームバッファデバイスを利用し、指定された VBE モードでスクリーンに文字を表示します。常に VBE モードで Turbolinux 10 Server を起動したいのであれば、GRUB の設定ファイル(/boot/grub/grub.conf)に、このブートオプションを追記しておきます。
title Turbolinux
kernel (hd0,0)/boot/vmlinuz root=0801 vga=791
initrd (hd0,0)/boot/initrd
|
■ キーボードの設定
turboxcfg を起動し、[設定変更]を押します。「X Window System の設定」画面で "キーボードの設定" メニュー を選択し、[Enter]キーを押します。以下の「キーボードの選択」画面が表示されます。
使用するキーボードの種類を選択します。
基本設定に含まれていないキーボードは、[オプション設定]で選択することが可能です。
使用するキーボードのモデルとレイアウトを選択します。必要に応じて以下のオプション設定も可能です。
| デッドキーを有効にする |
デッドキーとは、複数のキーを組み合わせて特殊文字を入力する機能です。標準では有効となっていますので、無効とする場合は "デッドキーを無効にする" を選択します。 |
| CapsLock キーと Control キーの切り替え |
このオプションを有効にすると、[CapsLock]と[Ctrl]のキー割り当てを交換することができます。 |
| X Window のキーボード設定を無効にする |
コンソールと X Window System とでは、別々のキー割り当てを利用します。このオプションを有効にすると、X Window System のキーボード設定は無視され、コンソールの設定を引き継ぎます。 |
設定完了後、[OK]を押します。「X Window System の設定」画面に戻ります。[保存して終了]を押して、/etc/X11/XF86Config に設定内容を反映します。
■ マウスの設定
turboxcfg を起動し、[設定変更]を押します。「X Window System の設定」画面で "マウスの設定" メニュー を選択し、[Enter]キーを押します。以下の「マウスの選択」画面が表示されます。
ご使用のマウスの種類を選択します。
| マウスの接続先 |
マウスの接続形態を PS/2、シリアル、USB から選択します。 |
| マウスボタン |
マウスのボタン形式を選択します。 |
| 中ボタンのエミュレーション |
2 ボタンマウスを使用している場合に、左右のボタンを同時に押すと、3 つボタンマウスの中ボタンを押したのと同じ動作をさせたい場合にチェックします。 |
マウスの型名が正確に分かっている場合は[オプション設定]から選択することができます。
設定完了後、[OK]を押します。「X Window System の設定」画面に戻ります。[保存して終了]を押して、/etc/X11/XF86Config に設定内容を反映します。
■ モニタの設定
turboxcfg を起動し、[設定変更]を押します。「X Window System の設定」画面で "モニタの設定" メニュー を選択し、[Enter]キーを押します。以下の「モニタの選択」画面が表示されます。
ご使用のモニタの自動検出を行い、検出したモニタの "製造元" と "モデル" が表示されます。多くのモニタは、自動的に検出され適切な値が設定されますので、設定の変更が必要となる場合はほとんどありません。モニタが自動検出された場合は、垂直周波数、および水平周波数の範囲は適切に設定されています。通常、この設定を変更する必要はありません。
自動検出されなかった場合は、[モニターの選択]を押して、ご使用のモニタを選択してください。
該当するモニタが存在しない場合は "Generic CRT Display"、または "Generic LCD Display" を選択します。その場合は、"周波数範囲の編集" を選択し、水平周波数と垂直周波数の値を手動で入力してください。
※注意 モニタの水平周波数/垂直周波数の入力は注意が必要です。モニタの能力を超える値を入力するとディスプレイが故障する原因となります。ご使用のモニタの取扱説明書から正確な値が確認できた場合のみ入力を行い、X Window System の設定を行ってください。
設定完了後、[OK]を押します。「X Window System の設定」画面に戻ります。[保存して終了]を押して、/etc/X11/XF86Config に設定内容を反映します。
■ ビデオカードの設定
turboxcfg を起動し、[設定変更]を押します。「X Window System の設定」画面で "ビデオカードの設定" メニューを選択し、[Enter]キーを押します。ビデオカード(チップ)の自動検出を行い、検出したビデオカードの種類を以下の「ビデオカードの設定」画面に表示します。
[オプション設定]を押すと、"デスクトップカラー"、"デスクトップサイズ" のデフォルト値を変更することができます。
設定完了後、[この設定をテストする]を押して X Window System の動作確認を行います。正しく設定されていれば、画面がいったん黒くなり、その後、モニタに以下のようなデスクトップの画像が表示されます。画面が黒くなっただけで設定画面に戻ったときは、ビデオカード、もしくはモニタの設定が正しくありません。もう一度設定をやり直してください。
ビデオカードの設定が正しいにもかかわらずデスクトップの画像が表示されない場合は、モニタの設定も確認してください。周波数の範囲を狭くすると正しく表示される場合があります。
X Window System の設定が適切に行われた場合は、"グラフィカルログインの使用" を選択することができます。これは Turbolinux 10 Server 起動時のランレベルを決定します。選択すると、システムはランレベル 5 で起動し、グラフィカルログイン画面を表示します。選択を解除した場合は、ランレベル 3 で起動し、テキストログインの環境になります。その場合は、startx コマンドを実行して、X Window System を起動します。
設定完了後、[OK]を押します。「X Window System の設定」画面に戻ります。[保存して終了]を押すと、/etc/X11/XF86Config に設定内容が反映されます。
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